「あんたは……まったく」 『ごめん』 目を閉じる一君を、見上げる。 怒ってる? 「……怒ってなどいない」 読心術!?!? 「…大方読心術などばかげたことを考えているのだろう姫時。 そうではない。……あんたは考えていることが全て顔に出ているのだ」 『え?』 顔に出てるの?気をつけなきゃ…。 「……まぁいい。箱を探しに行くぞ…大事な物なのだろう?」 『うん!!』 薄っすらと微笑んで私の背中を一君は押した。