幕末にゃんにゃん【完】






「あんたは……まったく」




『ごめん』




目を閉じる一君を、見上げる。




怒ってる?



「……怒ってなどいない」




読心術!?!?




「…大方読心術などばかげたことを考えているのだろう姫時。

そうではない。……あんたは考えていることが全て顔に出ているのだ」




『え?』



顔に出てるの?気をつけなきゃ…。




「……まぁいい。箱を探しに行くぞ…大事な物なのだろう?」




『うん!!』




薄っすらと微笑んで私の背中を一君は押した。