「俺も探そう」
『ありがとう』
目の前に立っている一君を微笑みながら見上げて、御礼を言う。
それに対してかまわんと、一言言うと一君は部屋を探し始めた。
でも、何所を探しても全然見つからない。
「他の場所に置いたのではないのか?」
部屋にある文机を探していた一君が口を開き。私に問いかける
『そんなことはないはずだけど……』
押入れの中を探し続けていた私は、顔をヒョッコリと出して答える。
「そうk『あ!!昨日朝餉の前に縁側で手紙を読み返して…そのまま置いて来た気がする!』……おっちょこちょいにもほどがあるだろう」
一君は呆れてなのかため息をはいた。


