「約一年前に、俺と総司が未来へ行ったとお話しいたしましたよね?」
一君は土方さんに説明し始める。
総司は私に引っ付いたまま。
「あぁ…一ヶ月も帰ってこねーと思ったら
ある日ヒョッコリ変わった着物を着て帰ってきて。
お前達が口をそろえて言っていたことか?」
土方さんは、過去のことを思い出しながら
一君の言っている事を聞いていた。
「はい。この者…姫時は、その未来で俺たちの世話をしてくれた恩人です」
『恩人!?そんな大層なもんじゃないよ!!』
「姫時ちゃん!!」
――――ギュッ!!
『ぐえ!!しまる、しまるしまってる!!』
倒れる私の体を起き上がらせて抱きしめられた
が
力よく抱きしめるものだから
いろんな場所がギチギチ言っている。


