―― その後実家に行って、結婚の報告をすると、両親はとても喜んでくれた。 もちろんユキも。 シロの遺骨に手を合わせて、シロの大好きだったネコ缶をお供えする。 その時また足元に風が流れて、それはそのまま上に向かっていった。 「あ、いっちゃった…」 霊感も何もないけれど、何だかそんな気がした。 香澄と目を合わせて小さく頷く。 それから香澄の実家に行って、同じように結婚の報告をした。 「大ちゃんしか、香澄を貰おうなんて物好きはいない」 そう言って、えらく感謝されてしまった。