<けれど、なかなかかいぬしさんはみつかりません。 ぼくのおかあさんは、「このままうちでかいましょうか」といってくれました。 ぼくはうれしくて、「うん」とおおきくうなずきます。> ―― 子猫を預かって一ヶ月が過ぎた頃、とうとう母さんが「もう、家で飼っちゃいましょうか」そう言い出した。 俺は、反対するはずもなく「うん」と思い切り頷いた。 母さんは、「じゃあ、大吾がちゃんとお世話しなさいよ」とにっこり笑ったんだ。