クリスマスのキセキ




いきなり何言ってんの?




初恋の人に対してこんなこと思うのもあれなんだけど、頭大丈夫?




「い、意味わかんないよ!
何でいきなり…」




「だって、誰かを誘ってたんだろ?」




「は?」




「こんなクリスマスの中、1人であんな所座ってさ。
1人で寂しいからって、誰かが誘ってくれるの待ってたんだろ」




「……!」




私は今まで生きてきて、これほど恥ずかしく思ったことはない。




まさかこんな人が、私の初恋の相手だなんて…。




1回リセットしたいぐらいだ。




バッと私は木村くんの腕を振りほどいた。




「帰る!」




私の頭の中は怒りでいっぱいだった。




ありえない、ありえない、ありえない!




まさかあんな人だったなんて…!




引っ張られていた方とは逆の方を歩き出そうとした時



「待てよ!」




また腕を掴まれた。




「はなして!」




もう1度振りほどこうとするけど、今度はそう簡単にはいかなかった。




「期待させといていきなり逃げるとか、酷くない?」



はぁ?




期待?




そんなの自分が勝手に妄想して、してたことでしょ?



意味わかんないし!




「逃げんなよ!
期待だけさせといて、しねぇとかマジありえねぇから」




「はなしてってば!」




怒りがますますわいてくる。




あぁー、もう。




ホント今日は最悪の日だ!



最悪のクリスマス!




私が必死で木村くんともみ合ってると、フワッと覚えのある匂いがした。




すると、腕が少し楽になった。




「…腕、放してくんね?」



「はぁ?
あんた誰だよ」




「こいつの知り合いだけど?」




「…ちっ」




木村くんは舌打ちをして、私の腕を放し、行ってしまった。