愛する人を受け入れられないのなら、どうしてわたしは女の体をしているのだろう。


この胸のふくらみや子宮は、わたしと、わたしの愛する人を苦しめるために存在しているの?
 


目の前が真っ暗で、何処をどう歩いていけばいいのかわからない。


あの夜から何日が過ぎたのか、それすら数えられなかった。


瑠衣とは連絡をとらないまま、出口の見えない毎日をただ過ごしていた。
 


消えたい、と思うことは罪だろうか。

だけど、わたしはもう消えてしまいたい。

存在していたくない。
 

起きているときと眠っているときの境目が曖昧。

わたしはいつでも犯されている。

痛みはリアルな痛みとして再現される。




以前、誰かが言っていた。


“恋なんて、ただの性欲の言い訳だよ”


だったら焼け焦げてしまいそうなほど瑠衣を求めるこの感情は何なのか?



“本当に愛しているならセックスなんて必要ない”


そんなの、セックスできる人の傲慢でしょう?
 


ねえ、わたしも欲しいよ。


とびっきり高価なものとか、特別なものを求めているわけじゃない。

ただひとつ、好きな人とつながりたいだけなのに。