新撰組は恋の香り―後編―


おねがい。見たなんて言わないで!

「見たよ?俺、死ぬんだろ?」

私の願いが叶わなかった。

「葵?俺は伊東さんに付いて行くのは間違いじゃないと思ってた。でも、違うんだよな。きっと。殺されたんだから。」

「平助?どう言うことです?」

沖田さんはどう見たって動揺した様子。
めずらしい。

「総司には関係ないことだから。」

「平助くん?!関係ないとか簡単に言わないで!」

そう言ったのは沖田さんではなく
わたしだったりしたわけで。