君に出会わなければ…





「もお、本当あなたたちは良い意味でも、悪い意味でもいいパートナーだわ。」



そう言って、先生は検査の準備をしに行った。


予定外の検査で、全く準備出来ていなかったため看護師さんたちは大忙しだ。



看護婦さんに待合室で待つように言われた私は、高城先生と少しおしゃべりをして、溝口と20分くらい待つことになった。



「まさか、溝口が説得してくれるとは思わなかった。」


待ってる間、本を読みながら溝口に話しかけた。


彼も待っている間は本を読む習慣がある。


今読んでいる本は、何やら小難しそうなビジネス書だ。


ちなみに私は、かの有名な洋書を読んでいる。


溝口は本から顔をあげて、さっき高城先生が座っていた椅子を見ながら答えた。



「お嬢様は絶対、彼女に口では勝てないと思ったんです。私はできるだけお嬢様の願いをかなえて差し上げたかったので。」



私は溝口のその発言でなんとなく、思いっきり勘だかあることが分かった。



「溝口の中学生の時付き合った彼女って、高城先生だったんだ。」


初めてと言ってもいいかもしれない。溝口のこんなに驚いた顔を見るのは。


「なんとなく。勘だけど。当たったみたいだね。」


私はちょっと笑いながらいった。


「女の勘と言うやつですか。」


もういつものクールな溝口に戻っていた。


もうちょっとレアなところ、見せていてくれてもよかったのに。