君に出会わなければ…




私たちは屋上に移動した。


10月ということもあって

少し肌寒かった。


奏志郎が真剣な顔で私を見た。


「姉ちゃんは跡継ぐ気あるの?」


直球勝負だな…笑


「とくにそのつもりはないけど。」

「でも親父は姉ちゃんに継がせる気だよ。」

「そんなことしらないわよ。

私は将来やりたいことのために

高校からはトップのSクラスにはいるの。

そこまでしてめざしてる夢を

なんで諦めなきゃいけないのよ。」

Sクラスというのは

高校から入ってくる人たちを含めて

入学試験で上位20人に入った人が

入れる難関国立大志望クラス。


私はそこには入るために

エスカレーター式だからと

浮かれてる人たちを横目に

3年生のこの時期勉強に励んでいる。


将来の夢のため。

そう私には将来やりたいことが

ちゃんとある。