「…そうだったんだ」 あの人はそう言ったあと、 「でも、ぼくらのせいでああなったのは事実だし…」 「そうだね」 あの人は黙って何か考えていた。 しばくして… 「前までの関係でいたほうがいいのかな」 わたしもそう思った。 っていうか、この人は悪くない。 悪いのはわたしのせい。 わたしは手を伸ばした。 「これからも、前のままでいようね」 彼も、そうだね、 と笑顔で言って手を伸ばす。 「じゃ、また学校でっ!」 そういってあの人は帰っていった。