「世多警部」 「ん?」 私は少し声を落として、世多警部をつついた。 「有罪判決ですよね?どう考えても」 疑問に思っていたことをそのまま口にした。 「そりゃそうだろう。それが、どうかしたのか?」 「いえ、判決が分かっているのに、なんで休憩を入れるのでしょうか?」 「そりゃお前……」 「トイレ休憩だろ」 「…………」 何トンチンカンな事言い出すんだろう、この人は……。