ユウヤ絶対に詐欺に合いそうな感じだ。
素直さは時に命取りだ。
ナル君はみんながそれを阻止しそうだから、
まず詐欺に合わない人だろうしここはユウヤ
にきちんと言って聞かせないとマジかよって
泣く羽目になり兼ねないからな。
もっくんとももっちは後でお寺参りに行く時
になってから合流する予定だからよっちゃんが
段取りを決めたところを今日は下見に行くという
ことでお付き合いしてあげるわけだ。
全く、あたしはよっちゃんのお母さんか!!
今日は、彼らが放課後まで居なかったのが
何よりの救いだった。
いつもの場合、ナル君にグイグイ引っ張られる。
い、居なくて良かったー!!
委員の仕事があると後で絶対に来てねと
ナル君に言われるから今日はこのまま直帰だ。
「よっちゃん、お待たせ・・・気取りすぎだ。」
初っ端からそんなにイカツイ感じだったら、
絶対彼女逃げるだろうよ。
アフロ特盛なのは気合を入れてるからなんだろう。
だけど、制服そんなに着崩す必要がない。
それじゃ、パンツ見えちゃうだろうよ。
男のパンツなんか見ても誰も喜ばんよ。
女子は喜ばれるという特典があっても、
男のパンツ見たってあまり嬉しいもんじゃない。
――数分後――
やり直させて、早速学校から離れた。
「まずは、会話だと思う。昨日、夜に考えて
見たのだが、『男が女に求められること』を
読んで研究して見たら会話はすごく大事だそうだ。」
「そうなのか、俺、上手く喋れるかな?」
「弱気になるな!上手く喋ろうとしなくていい。
普段、よっちゃんが喋ってるような会話という
よりは彼女に寄り添った感じがいいとも思うけど、
大事なのは会話が自然と弾むような楽しさだと思う。」
「ヒヨリンとだったら、永遠と喋ってられんだけどなー。」
「女子力が欠けているのだろうか?」
昨日から酷い言われようだな。
「ち、違ぇぞ!!ヒヨリンは、何かやっぱり
話やすいってのもあるけど、ちゃんと目見て
対等な目線で喋ってくれんだろ?」
そんなの当たり前ではないか。
友達なんだから普通なことでしょ?

