Hurly-Burly 4【完】


だけど、あたしもそんなに緊張しなくていいと思う。

折角のお礼にそんな緊張したよっちゃんと居ても、

彼女は困ってしまうだけだ。

「それじゃあ、予行練習して見るか?」

よっちゃんに、自信を持たせるにはこのあたしが

人肌脱ぐしかないじゃん。

「えっ?」

「金曜日まで残されたのは後、明日しかない!!」

「そういう問題か?」

「よっちゃんが自信を持って本番に臨めるように

あたしが協力しようと言っているっ!!」

「マジか・・・」

「な、何だ!その嫌そうな反応は。」

こっちはよっちゃんのためにと思っているのに

酷いではないかね。

「ヒヨリンとか?」

「あたし以外に誰がこんなことに協力

してくれるんだ。」

ふんだっ、サユに頼んでみてもいいけど

絶対にマコ君を敵に回すぞ。

むしろ、フリーダムなあたしが居て

良かったではないかと思うんだが。

「別にそれらしいことをしようと言っている

わけじゃなくて、よっちゃんの緊張が解れる

ように座禅をしに行こう。」

で、デートと言えば座禅であろう!

「えっ、座禅かよっ。」

「ち、違うのか?」

「ヒヨリンに相談するんじゃなかった。」

だから、何だ!!

あたしの扱い酷いじゃないのよ。

これが、サユだったら絶対別の対応してたね。

「金曜日の予定はどうするつもりだ?」

「そういうの決めといた方がいいのか?」

「本番でグダグダするよりはいいんじゃないの。」

よっちゃんのグズグズ感を改めて思い知った

ような気がするわ。

これは、本番直前で泣きついてくるパターン

も予測しておかないとだ。

「でも、一番大事なのはよっちゃんが楽しみ

ことだからね。無理に気取ったりしなくても

ありのままのよっちゃんを見せてこい。」

だって、よっちゃんは良い奴だってあたし

ちゃんと知ってるからね。