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もっくんと部屋を出た後、すぐ様仕事を片付けて
よっちゃんとももっちが待っているとかいうファースト
フード店にもっくんを自転車の荷台に乗せて走った。
散々、もっくんと誰が漕ぐかでバトル勃発しそうに
なったが、もっくんが折れてくれた。
「ひーちゃん、強引・・・運転気をつけ」
「もっくん、さ、寒いっ」
しかし、冬の寒さ脅威だ。
凍えて死んでしまえる気がした。
マフラーが自転車の暴走運転中にて、
ひらりと取れかかってもっくんにぐるぐる巻きに
巻き直してもらった。
他からみたら、仲の良い親子の図だろう。
ファーストフード店はあたしが好きな
ケントッキーフライドチキンだ。
駅前の駐車出来るとことに自転車を
適当に置いて店に急行した。
凍死寸前のところで、お店に入ると
熱気とフライドチキンの香ばしい香りが
広がっていて天国のようだった。
「ひーちゃん、メニュー選べるよ。」
それほど、混んでいなかったせいかすぐに
メニューを選ぶことが出来てファミリーパック
を買ってワクワクしながらカウンターのところで待った。
「よく食べるね。」
「もっくんは小食だね!!」
明らかに頼んだ量が違うあたしともっくん。
逆のように見えるが食べる量は勝ってる。
背の高さは負けたけど、食べる量は勝ったね。
それから、窓席の端っこという良い席を確保
していた2人に歩み寄った。
「ヒヨリン、夕飯前なのにそんなに空気かよ?」
「えっ、別腹よ!」
「いや、普通別腹ってデザート系じゃねぇの?」
「も、文句を言うな!!」
ファミリーパックのフライドチキンで
ワクワクしていたのだからね。
結構、贅沢しちゃってんだぞ。
夕飯は何作ろうかなと考えながらも、
席に腰を掛けて早速本題に入った。

