不良メンバーズにゲーム誘われるけど、
鬼ごっこしようぜというから外に連れられる
けど、寒くて動かないあたしに不良メンバーズ
が大ブーイングしたことも・・・あった。
みんなはあたしのことを確実に女の子だと
思っちゃいないんだろうな。
普通、女の子は体を冷やしちゃ駄目だよぐらい
紳士な言葉掛けるだろうよ。
あたしは夢を見過ぎなんだろうかね!!
馨君は外から戻ってきたあたしに温かい
ハーブティーを淹れてくれる。
やっぱり、馨君は紳士代表選手だ。
「あ、美男か?そういや、いつも弄られてる
のに最近忽然と姿消してないか。」
ももっち、ひでぇーヤツだな。
仲いい癖にその言い草・・・よっちゃんは
友人に恵まれてないヘタレだ。
「昨日は何かため息ばっかり吐いて上の空
だったけど、風邪でもひいたかな?」
もっくん、その点君はなんて良いやつ!!
あたしは、断然もっくん派で。
ももっちよりも断然もっくん押しでいきます。
「でも、美男は馬鹿だから風邪はねぇだろ。
知恵熱ならあり得るだろうけどな。」
益々、ももっちがひでぇーヤツに見える。
それ以上、マイナス発言しない方がキャラの
好感度どん底だぞ。
「ももっち、何か聞いてないの?
よっちゃんのクラス行かないから
様子だって見に行けないじゃん。
ま、まさか、いじ、イジメられてるのか!?」
そ、そうだったなんて気付かなかったわ。
いや、気付いてあげられなかったわ。
「ひーちゃん、それはないかな。」
「そっか、もっくん居るもんね。」
「お、俺も居んだけど!」
廊下は見事に人がいない。
部活動に青春を謳歌するのが通常の高校生活。
帰宅部のあたしたちとは違って、冬の寒い日にも
グラウンドを走っている生徒の姿はよく見る。
廊下から見えるグラウンドを横目に今日も、
木枯らし吹く中部活に精を出している生徒がたくさん居た。

