チラッとあたしの横に立ってる人を見ると、
ビックリ腰を抜かしそうになった。
※もうすでに座ってることを忘れてる。
な、なんて美形なダンディーさんが立ってるんだろうか。
席を譲った方が良かったかしら。
ハードボイルドな出で立ちで綺麗な真っ黒の髪を
オールバックにしている男の人はこの世の人には
見えないほどの美形だ。
思わず、ガン見してしまうのは中々拝めない容姿の
せいか目の保養になった。
The 大人の男って感じの人にドギマギしてしまう。
どう考えてもひと回りぐらいは違うと思う。
「どうかしたかな?」
ぎゃあああ、声まで素敵すぎる。
もうメロメロになりそうであります。
近くに居た女の人たちなんて目がハートだ。
男の人まで目をハートにしてお尻を・・・。
ん!?お尻をタッチしておる!!
あ、あれって痴漢って言うヤツではないだろうか!?
ダンディーさん全然気付いてない。
この人、お馬鹿さんなのかしら?
「ち、痴漢です。」
ダンディーさんを守らねばと思って、
手を上げてそう叫ぶと周りが騒ぎ出した。
「えっ、大丈夫かい?」
ダンディーさんが痴漢されてるんですよ。
あたしじゃないのにまだ気付いてない。
こ、この人大丈夫かしら?
あれ、しかしどこかで見たことあるような
顔のような・・・こんなに美形見たことないよな。
痴漢した男は次のバス停で降ろされて事情を
聞かされてダンディーさんとあたしもそこで降りて
話し合ってダンディーさんが示談でという事なきを終えた。
ダンディーさんと次に来るバスを待つことになった。
な、何故だろうか?初めてな気がしない。
どこかでここまで美しいお方に会っただろうか?
いや、初めて会った人だしそんなことないか。
でも、何だろう?よく分かんないけどほっとけなかった。
ちょっと抜けているダンディーさん。
大人だと思われるけど、どこか知ってる人に
似ているような気がした。

