ミステリアスナイトの本当の姿が今明かされる!?
これはビッグイベントではないか!
バシっと頭を叩かれてすぐに馨君が困った
ように笑いかけてきた。
「ぐはっ、読者サービスに鼻血も一緒に
ご提供してやろうと思います。」
「鼻の骨も一緒にご提供してやろうか?」
「・・・・ゴクリ」
慶詩のツッコミはしばらく控えたい。
「日和ちゃん、膝辺り怪我してそうだね?」
「えっ、大したことはないと思うよ。」
「そういうわけにはいかない。」
「ほ、本当に平気だ。立てるし、お、降ろしてっ!!」
馨君のピュアスマイルには鼻血がボタボタ垂れる。
「ティ、ティッシュを下さーい」
「街頭の中心でティッシュを叫ぶ人始めて見た・・・・」
「京君、切実に願うんだよ!!馨君の服にあたしの
血痕が付いてしまう!!」
「その言い方やめろよ。」
「だって、慶詩!馨君の美しく着こなしてるコートに
あたしのような平民の鼻血をお付けになさって見たまえ。
世界中の女子に絞め殺される・・・・あたしに明日の
朝日は登らないのは確定だ。」
「・・・・・・・ん。」
ちぃ君、持ってたんだ!?
そして、何故早くそれを言わない!!
ここで、君のマイペースさを呪いたいところだが、
有り難く貰っておくぞよ!
って、隣でティッシュ配ってるお姉ちゃんが居る!!
駄目だ、あたし完全に取り乱してる。
「はーやく、拭かないと馨の服に付いちゃう~」
伊織君、傍観者に徹するな。
「馨君、ちょっとすまん。」
最早、肩の上にでも乗せられてるようなほどで
ぐらつくものだから咄嗟に馨君の首に片手を回した。
「お~、何かエロい感じに見えるな。」
「い、伊織君!?」
あたしは馨君にとって幼児なものだ・・・・。
そんな雰囲気に見えるわけがあるまいよって、
マッチョどうしたんだ?
さっき、すぐその辺まで来てたはずなのに、
人違いだったようには思えないのだけど・・・・・。

