Hurly-Burly 4【完】


まさに、暴走機関車のように坂道になっている

歩道を限りなく限界を出して走行してたはずで、

一番前でキョロキョロお店を見ていたちぃ君と

横でちぃ君の行動が心配な京君を通り越した。

「(‘・c_・` ;)」

「・・・・・・走り抜けた?」

それでも、坂道のせいか暴走機関車は止まる

ことを知らずに突き進むしかなかった。

「ひっ、と、と、止まらないっ!」

「ヒヨリン、俺死にそう。」

ナル君を巻き込んでの爆走にしばらく

心の中で懺悔をした。

「ぬおっー、これは予想外だった!!」

「・・・・ヒヨリン」

な、ナル君が死んじゃうよ!?

あたしはまだしもナル君の手を離してあげるべきだった。

ここでパって離したらナル君が転がる!!

「ガハッ」

「ひっ、ヒヨリン何してんだよ!?」

ナル君を転がった想像なんてあたしは何たる

馬鹿者なのだ!!

ボコボコ頬を殴っているところをナル君が

必死になって止めた。

ターンを2回転したところで看板に膝が当たって

見事にぶっ転んだところで爆走劇には終止符を打つ

ことが出来た。

何とか、ナル君には掠り傷1つ付けずに守り通せた

ものの、タイツが電線したのは言うまでもない。

「ひよっ、ヒヨリン!!」

「ナル君、お怪我はありませんか?」

「えっ、ねぇよ!!でも、ヒヨリンが・・・」

「良かった、そんな顔しないで下さい。」

さっきまで可愛い笑顔を見せてくれたじゃないか。

「ヒヨリンに怪我させたの俺のせいだ!!

アイツ等殴って来なきゃ気が済まねぇ!!」

「よ、止さないか。終わったことなんだし、

ナル君が怪我しなかっただけでも万々歳!」

「良くないっ!」

ギュッとナル君に抱きしめられた。

予想以上に怪力な力で失神寸前まで追い込まれた。

白目になりながらも着々と到着してきた

みんなの前で吐血するんじゃないかと

思うぐらいの強い力に魂が抜け落ちた。