それから、毎日学校には来てた気がする。
1週間はあっという間のことで今日が最後の
バイト日だと思うと自然と気合が入る。
放課後になって、鞄を手にしたあたしのところに
ナル君が突進してきた。
「な、ナル君!?」
「ヒヨリン、今日も行くのか?」
「えっ、う、うむ。」
「・・・・ヒヨリンが居なくて寂しいって言っても?」
うるうるな瞳は可愛いくてお人形さんのようだ。
「今日で、最後ですからもう少しの辛抱です!」
美少女に抱きつかれてるみたいだ。
「分かった、頑張れよヒヨリン!」
「はい、クリスマス・イブイブに会いましょう!!」
ナル君の手が緩まってにっこりと笑みを浮かべる
ナル君に手を振った。
「日和、急ぐわよ。」
「アイアイサーです!」
サユと一緒に最後のバイト頑張てきます。
バイト先に急いで駆けつけて制服に着替えて、
いつものようにお店に立つのかと思いきや今日は
クリスマスも近いというせいかお店の外に立って
売り子になるというのがラストミッションだった。
寒いからってストーブまで出してくれた店長さん
のためにもラストミッションを成功させなば!
ケーキ屋さんではあるものの他にも商品があって、
クッキーやらマフィンやらがよく売れてくれる。
サユと一緒に立ってるせいか、お客さんが多くて
ラストミッション成功かのように思えた。
「日和、袋が足りなくなってきたから
お店に一旦戻るわよ?」
「はい、了解であります!」
「あんた、見た目は可愛い人形みたいなのに・・・」
「サユちゃんが不在でも頑張ります!」
「あんた、気をつけるのよ。暗くなってきたから
危ないヤツとか来て変なことされそうになったら
騒ぐのよ。あたしが来るまで持ち堪えるのよ!」
「・・・・大丈夫だと思われるのですが。」
「もう心配だわ。早く戻って来るから!」
サユの方が絡まれるような気がする。
美人なサユが居るおかげで繁盛してるような気がするし、
サユを1人で置いていく方が心配なのだよ。

