コーヒーをミルク入り派とブラック派に分けて
注いでからあたしも自分のお昼を取ることに・・・。
「何でテメェだけ昼飯食ってんだ。」
「だって、お腹空いたもの！」
「こっち、食えよ。」
「美味しくなかったか？」
「美味いから可笑しいだろ食べれねーのが。」
慶詩、人を褒めることが君にも出来たのだな。
「あたし、感動してるよ！」
「あのな」
「人に食べてもらえるのはとっても幸せだ。」
みんながケーキを美味しいって食べてくれるって
こんなに嬉しいものだったんだね。
「と言うわけで、あたしもお腹が空いたから
お弁当食べさせてもらうよ。」
「お前な・・・・・」
「何だ、このコーヒー！？」
「えっ、口に合わなかった？」
ユウヤがギョッとした目でコーヒーカップを見つめる。
「こんなウマいコーヒー飲んだことねぇー！！」
「だろうな、あたしが淹れたコーヒーを飲めるなんて
貴重だと思うのだな！」
「日和ちゃん、コーヒーまで淹れるのが上手だったんだね？」
「いつも馨君が美味しいハーブティー淹れてくれるから！」
コーヒーは思い出の一品だからね。
上手に淹れられるのは当たり前なんだ。
「(*￣ー￣*)」
ちぃ君も満足してるみたいだし良かった。
「ところで、どれが良かったかアンケートを実施しようと
思うのだが、意見など詳しければ詳しいほど改善の策に
反映しやすいので！」
「文句の付け所がないと思うよ。」
「えっ！？」
「ヒヨリン、これが本番でも全然ビックリした！」
「確かに、初っ端からこれには驚いたな。」
「えー、何かないの！？ここ良くないよとか
ないと困るんですが！！」
「別にねぇーな。」
「・・・・・・困ったわ、想定外すぎてしくじったわ。」
「ひよこ・・・美味しいと思うからこれで」
「よしっ、分かった。飾りつけは最高傑作になるように
気合入れて作るわ。」
それにしたって、久しぶりに過ごした割にはそんな気さえ
なくて元気そうで何よりだ。
