鼻水が凍りつくような寒さが続く毎日、

テスト期間を終えたことによって本格的に

浮かれモードに突入した学校の皆さんには

赤点で凍りつくものも居た。

「信じられない、あんた週末にも模試が

あるんだよねとか呑気に言ってたじゃない!」

そして、またしてもパーフェクト満点を

取ってしまったせいでサユに反感を食らった。

「そうだが、実に有意義な期間だったわ。」

「ひよっち、何とかギリギリセーフだよ。」

「日和ちゃんはすごいね。ぶっちぎりの学年

トップで1年経過しちゃいそうだね。」

掲示板をサユとクルミちゃんと彩乃ちゃんで

チェックしに来たのである。

「それにしても、何で黒宮千治がまた

あんたの次なのよ!」

サユ、あたしも未だに理解に苦しむところよ。

勉強してる様子なんてちっともないのに、

意外と頭良いらしい。

「まぁ、まぁ、今日の放課後は女子会しようって

ことになってるんだから行きたいところ行こうね。」

彩乃ちゃん、さすが宥め役!

「うん、でも、最近おこずかいがピンチかな。」

サユが怒りを収めてしょぼんとしたオーラを出す。

「あたしも出費が加さんで正直バザーでも

開いてやろうかと思うほどにピンチだ。」

民族衣装とか高値で売りつけたいところだ。

クリスマスパーティーに向けてどちらもプレゼント代や

誕生日もあったから財布の底が見えてきて我慢をする

日々に嫌気が差してきた。

「バザーって・・・」

彩乃ちゃんが、失笑している時にクルミちゃんが

パァっと明るく笑った。

「それなら、ウチがいいところ紹介してあげるよ!

丁度、人手が欲しいって言ってたから。」

「えっ、クルミ?」

「クリスマスイブとかにはウチから入れないでって

言っとくからそれまでにバイトしてみない?」

サユと顔を見合わせてお互いに意志を汲み取って、

互いにクルミちゃんにコクりと承諾した。

何せ、バイトというものをやってみたかった。

社会経験の良いきっかけだと思っていたが、

まさにそれが巡ってきたのだ。