コンビニに到着してすぐ様おでんか肉まんを
買うかに悩んだ。
しかし、このコンビニはいつもガラの悪い人が
多いんだよな。
先輩とか居そうだけども、他校生も混じってるんだっけ?
コンビニの店員さんは強靭なるマッチョボディで、
あまり気にはしてなさそうだ。
飲み物先に見に行こうかしら?
ホットドリンクのコーナーでジャスミンティーを確保して、
歌舞伎揚げを腕に抱えながらレジに向かうと見慣れた後ろ
姿を確認した。
当人はこちらに気付いてない模様であります。
こっそり、後ろに立って驚かすつもりで、
脇腹を突っついたらギロっと振り返って睨まれた。
この反応、脇腹が弱かったとは!
良いこと知ってしまった。
日頃の行いが天を味方に付けたのね。
「ひっ!!」
短い悲鳴を上げると口を塞がれた。
「むごー」
「何でひよこのお嬢ちゃん1人で居んだよ?」
煙草を手にした伊織君からサタンがひょっこり
顔を出すように背後にオーラをチラつかせた。
「むっーむー」
パッと手を離してもらいようやく口が解放された。
「っで?」
レジでピッと音が鳴ってる。
「お腹空きましてお買いものに来た次第です。」
「ほう、アイツ等はどこ行っちゃったのよ~?」
「遊んでるよ、さっきまではないちもんめしてた。
今は散っていたからかくれんぼでもしているんでは
ないだろうか?」
マッチョボディーの店員さんが値段を言う。
「伊織君、お会計のお時間だよ?」
「お供なしに来ちまったか。」
伊織君、何やら自己完結している?
お金を払う伊織君の背中を見つめる。
あたしのお会計を待つ伊織君にギョッとする。
「どうした、伊織君!何か、買い忘れたかね。
肉まん食べるなら多めに買ってやるわよ。」
白けた視線を送るのやめてもらえないだろうか。
何故だか、伊織君の白けた視線は正直凶器だ。
もしや、伊織君が刺客だった!?
油断してたわ、いっけねーわ。
肉まんとピザまんと黒豚チャーシューマンと
3個ずつ頼むことにした。

