今日は途中まで修平君と一緒に登校だった。

玄関からダディがひょっこり顔を出す。

修平君の清々しくもクールな顔が横にある今、

ダディの顔は暑苦しさを占めていた。

冬なのに寒さとは無縁な人だ。

「みんな、気をつけるんだよ。ひーちゃん、

透真のことは心配しなくていいからな。」

「はい、ダディ頼みます!」

「あら、仲良しね。」

マミーもいってらっしゃいとお見送りしてくれた。

「しかし、クリスマスパーティーの催し物

どうしますか?」

話題は毎年恒例の合同クリスマス会についてで、

姉弟揃って反応が薄い。

「そうは言っても今年は菜南子さんも加わるんでしょ?

マコと田中も今のところ全然考えてなさそうだわ。」

「修平君は考えてましたか?」

「・・・・忘れてた。」

ここだけは浮かれてる世の中とは違うようだ。

「そ、そろそろ、決めた方が良いのではないかしら?」

「どうする?」

「普通にどうにかなるんじゃないの?」

「駄目よ、計画を立てねば!」

「あんたがそういうの好きじゃない。」

「うむ!じゃあ、考えてみる。」

「自ら追い込む日和ちゃんには驚く。」

修平君、あたしはいつでも全力燃焼する

女でありたいのよ!

短いようで長いような登校中クリスマスの

話題を引っ張って話し合いをしたが、とくに

これと言って案は思いつきそうになかった。

「じゃあ、向こうだから。」

「修平君、お気を付けて!夜にもう一度

ご相談しに参上しますので。」

「修平、テストあるんでしょ?頑張りなさいよ!」

修平君が手を挙げて背を向けて去る。

何とも大人な対応だ。

叫んでるあたしたちを物ともせずに、

そして修平君は頭良いからテストに困らないと思う。

背中が見えなくなるまで手を振って見送った。

寒さ身にしみる冬の北風がビューと吹き荒れる。

早く、校内に入ろうではないか。