リアルティーのある夢を追求しよう。

「この子、完全に現実逃避始めてるわ。」

サユよ、あたしは自分の妄想を呪うよ。

「ひーちゃん、紹介遅くなったけど、

この人僕のお嫁さんになってくれる人。」

「日和ちゃん、黙っててごめんね?」

「菜南子さんって言って、透真と付き合って

3年になるらしいよ。」

し、真君まで知っていたとは!!衝撃走る。

「すいません、家の兄はやめた方がいいかと思います。」

「えー、ひーちゃん兄ちゃんが取られると思ってるのかい?」

「黙れ!!」

な、照れるな馬鹿者!

こんな勘違い兄ちゃんのどこがいいのですか?

「で、でも、会ってる様子とかなかっ」

「たまに家に連れてきてたよ。」

真君、衝撃だったろうに。

「誰か、嘘って言ってー。」

サユがしっかりしなさいよとペチペチ叩く。

「日和ちゃん、仲良くしてくれる?」

「は、はい!もちろんです。末永く兄を

よろしくお願いします。何なら、今すぐにでも

娶ってもらっても結構です。」

「ふふっ、可愛い妹が出来るの楽しみしてたの。

一緒にお買い物とかにも行こうね。」

謎だった兄ちゃんの恋人を紹介してもらえた。

「わー、わー、兄ちゃん感動っ!」

「透真、日和ちゃんに一番に報告した方が

良かったんじゃないか?」

「えー、だって、妹と彼女が居たら幸せ

過ぎてタップダンスしちゃうぜ。」

誰か、我が兄の思考を追求してくれ。

何はともあれこれにて一件落着。

一難去ってまた一難、縁によって

人との出会いはどこでどのようにして

繋がるか分からない。



―――――だからこそ、縁って大事にしたい。


人と出会うたびに思い知るその大切さ。


一期一会でみんなと出会えたのもきっと

神様が意味のあるものだって出会わせてくれたん

だって強く信じたい。