目を瞬かせて伊織君父を見つめると、
「綺麗な瞳だね。もうちょっと大人になったら・・
馨は真面目過ぎるんだよな~」
冷や冷やするほどよく分からない人だった。
「えっと、あのあたし喧嘩を売ってしまいましたが?」
「ああ、聞いてるよ。苗字なんだっけ?」
煙草の煙が空に立ち上る。
「立花ですが?」
「そうか、立花ってどっかで聞いたことあるな。」
「母が昔弁護士をしていた時期がありまして」
「あ、君。未依ちゃんの娘さん?」
閃いた伊織君父に首を縦に振ると、
「通りで、美少女なわけだ。」
「あの?」
とにかく、伊織君父は不真面目な感じだ。
「未依ちゃんかなり有名だったからよく
覚えてるよ。絶世の美女でね。だいぶ、
心持ってかれそうになったから君には気を付けないとだね。」
母さんの知り合いの人なのか?
「えっと?」
「稜が気に入るのも納得。」
稜さんとも親しい間柄なの?
「伊織君、意味分かんないのですが!!」
「親父は稜さんと幼なじみつうことよ。」
類は友を呼ぶとはこういうことなのね。
「えっ!?えっ!?」
そんなバナナΣ(`д`ノ)ノ
「ってことで、仲良くしてね。」
ぶちゅーとほっぺにキスをすると、
手を上げて去っていった。
「ぎゃあああああああ、破廉恥な親子だ!!」
「日和ちゃん、可愛い反応するな。」
後ろを振り返って投げキッスをされて、
失神寸前のところをナル君に救われた。
「ヒヨリン、しっかりしろ!」
シャツを引っ張ってゴシゴシほっぺを
擦られてナル君をぼんやり見つめた。
「寿命縮んだよ・・・」
恐るべきフェロモン親子!!
要注意人物確定なるお方が新登場しちゃった。
次なる登場を考えて打開策を用意しよう!

