元気よく言えたかなっと思っていたら、
ナル君が飛びついていた。
「うおっ!」
良かった、元気そうで何よりだ。
凹んでたらどうしようかなって思ってたけど、
結構大丈夫そうな様子だ。
「日和ちゃん・・・大丈夫?」
ナル君がギュッと抱きついて離れない。
馨君がごめんねと言いながらナル君を温かい目で見つめる。
「謝らないで、あたしが勝手にしたことだからと
言いたいところだけど、無視はさすがに傷つく・・・」
「勝手にしたこと?」
あっ、そっか。みんなは何があったか知らないもんね。
まぁ、知らなくたっていいや。
「えっと、何でもない。良かったね、疑い晴れて。」
「俺らは何もしてねぇからな。」
「偉そうな!!」
全く、少しは牢屋に入れられて牙を抜かれた方がいいのよ!
「「「千治さん」」」」
ほら、不良メンバーズが泣きそうって・・・感動の
再会みたいであたしはお邪魔っぽい気がする。
「お勤めご苦労さまっす。」
ももっちもペコリ頭を下げて仲間に加わってる。
「お疲れ様っす!!」
よっちゃんが嬉しそうに笑ってる。
よっちゃんによってナル君が連行された。
もっくんも囲まれているみんなの方に駆けて行った。
「日和、良かったね。」
サユがポンポンと頭を撫でてくれる。
「う、うむ。少しホッとしたら眠くなってきた。」
「あんた、頑張りすぎよ。ここ3日ぐらい全然寝て
なかったじゃない?」
「そんなことないよ。仮眠ぐらいは取ってたし。
それより、本当に良かった!」
マコ君と田中にもちゃんとお礼しなきゃ。
「マコ君も田中もありがとう!」
「俺たちはそこまで何もしてないよ。」
「まぁ、友達だからこれぐらい大したことないぜ。」
やっぱり、持つべきは友だ!
あたしの環境はとても恵まれているってことが、
今回よく身に沁みた。
きっと、1人で足掻いてもこんなにスムーズには
出来なかったと思うとよくやった。

