Hurly-Burly 4【完】


会長と談笑していたら空がすっかり暗くなって

しまったのでお暇させてもらった。

「では、よろしくお願いします。」

「はい、後、家のお父さんと兄に事情を

説明して見るわ。」

「えっ?」

「家の生徒が疑われるのは侵害だもの。

警察にはキツイダメージ受けてもらわないと

私の気が済まないわ。」

「ふふっ、そうですよね。」

「って貴女なら思うかなって。」

ニッコリ微笑む会長さんはワンピースを

揺らして外まで見送ってくれた。

「暗くなってしまったけど、大丈夫かしら?

運転手付けて送らせるわ。」

「あ、いえ、もう一箇所寄るところもありますから。」

「あら、そう?気をつけてね。早いところ

見つかったら立花さんにいち早く連絡するわ。」

「よろしくお願いします。では、失礼します。」

隣ではサユが会長に紅茶美味しかったと

ツンモードで話していた。

電話帳から名前を探して1人電話をすることにした。

『日和っ!どうしたの?』

最初から落ち着きがないとはビックリした。

「母さん、頼みがあるんだけど・・・」

『あら、可愛い娘の頼みなら何だって聞いちゃうわよ。

ちょっと、待ってね。何か欲しいものでもあるの?』

本当は力を借りるか悩んだ人だけど、

屈服させるにはこの手が早い解決法だ。

「欲しいものを頼んだことが今までにあっただろうか?」

『そういや、なかったわね。それで、どうしたの?

日和が頼みごとあるなんて珍しくて母さん心踊り

そうなほど嬉しいわ。』

クールな表情で言ってそうなところを想像すると

吹き出してしまいそうだった。

「うん、ちょっと膝まづかせたい人たちが居て・・・」

『ふふっ、面白いこと言うじゃない?』

「母さんの名前借りてもいい?」

『そんなことわざわざ聞きにこなくたって、

日和の母さんはあたしだけなんだから当たり前よ。』

力強い母さんを持てて幸せです。

そして、警察に喧嘩を売ったと知ったら笑って下さい。

それが貴女の娘なんですと。