アリバイは崩れた。後は、証拠探しと手を

打ちに行っておく必要がありそうだ。

昨日、全ての情報を整理して寝る前に悪魔2人に

頼んでリストを作ってもらっていた。

『そんで、勘で調べろと?』

「あたしの勘が間違ってるはずない!」

『さすがに、アイツ等と接点がなさすぎるぞ。』

「だからこそ、怪しいと思ってる。」

一から考えてみるとどう考えても似せているのは

外見だけで被害者、目撃者の証言だと体格が良すぎると

全ての人が口を揃えて話す。

肩もがっちりしていて、隠しきれてない。

「やっぱり、東地区が怪しかったか。」

「でも、何で東地区の生徒だって分かったのよ?」

サユが紅茶を口に含む。

「心理的に言うと、犯人は自分に疑いがかからない

ようにする傾向があると言われている。つまり、みんな

を陥れようと最初から計画された犯行だったなら、

西地区が最後に狙われたのはそれが原因だ。

そして、一番犯行が多かった東地区が犯人の住んでる

環境である確率が高いというわけだ。」

「あんた、本気出してるわね。」

「これから、寄るところがあるんだ。

さーちゃんは・・・えっと」

「行くわよ。」

「でも、その・・・サユはあまり行かないほうが・・」

「何言ってんのよ、ここまで来てやーよ。」

「う、うむ。」

悩むところである。

サユを連れてっていいのかなと思いつつも、

連絡を入れることにした。

「こんにちわ、単刀直入ではありますが

お力を貸して頂けませんか?」

この人なら情報を提供してくれるだろう。

悩む必要もなく力を借りたいと思ってた。

みんなのためにひと肌脱いでやる気で電話をかけた。

あたしにはやっぱり無理そうだ。

ごめん、ジッと出来なくて。

どうも、こっちの方が商に合ってる。

せめて、母さんのように膝まづかせてやりたいだけなの。

多少の駆け引きぐらい出来るような女になってやるわ。

これぐらい覚悟の上でみんなを守るためなら

腹くくってやるわよ。