捜査前に、みんなのマンションへ向かうことにした。
ピンポーンとチャイムを鳴らすとターヤンさんが降りてきた。
「日和ちゃん、紗友梨ちゃん、いっらしゃい。」
「おはようございます。あのご事情は聞いていますか?」
何分、朝早く出て来てしまっただろうか。
一応、9時ピッタリに着くようにした。
「ああ、悪いね。こういうことはしょっちゅうあるけど
今回の事件は絶対に違うからその信じてやってな。」
「ええ、今、真犯人探しをしています。
その大きな声では言えませんが、みんな彼らが
犯人だと思っていませんから安心して下さい。」
「そうか、やっぱり日和ちゃん頼もしいな。」
「いえ、あたしは自分に出来ることをしたい
だけですから、ですから、彼らが戻ってきても
絶対に怒らないであげて下さい。」
悪いことしてないんだ。
ターヤンさんが怒りん坊だってよく言ってた。
「あはは、そのことを言いに?」
「えっと、まぁ・・・・それからあたしに
任せてもらえないでしょうか?」
ターヤンさんが豪快に笑った目をスッと
細めてそれから頭を下げてきた。
「日和ちゃんが信じてやるだけでアイツ等
救われると思うからあまり危険なことはせずに
だけどよろしく頼むよ。」
「や、や、やめてください。そんな頭を
下げられるようなことしてませんから。」
「この子、一度決めたことは何言っても
やめませんから。」
「紗友梨ちゃんまで、アイツ等幸せ者だよな。」
「多分、今は不幸者ですよ。」
牢屋に入れられたのかな!?
か、カツ丼が夕食に出たのだろうか!!
これは帰ってきたら事情聴取ね。
「あの、日和ちゃん?」
「すいません、ほら、日和妄想してる場合じゃないでしょ!」
「ハッ、では、行って参ります!」
オールバックの金髪ターヤンに手を振って
マンションを出ると早速被害者で治療が
済んでる人から聞き込みという名のお見舞いに向かった。
お見舞いの品は駅前の洋菓子を買った。

