「ほら、遠慮なんてするな。みんなあたしのお友達
なのだから一緒に頑張るのです!」
「ヒヨリン、マジかっけーよ。」
随分と、捜査会議に使えそうな人たちが
集まって来て十分な戦力だと言える。
「ひーちゃん、さすがだね~。
ただのお姫様とは全然違うからビックリだね。」
「戯けっ!!あたしは勇敢なる“スペシャルヒーロー”よ。
お姫様なんて願い下げだ。」
見てろ、警察の役たたずども。
このあたしがただ待ってるだけの出来ない女
だと思ったこと後悔させてやるわ。
「っで、ひーちゃん考えあるの?」
「現場100っぺん!!足を使って捜査よ。
今まで被害にあった人にも聞きまわる。
目撃者にも当たって聞き漏れは許さん!」
「火が付いたな、ひーちゃんに・・・」
兄ちゃんがグラタンを口に頬張りながら、
ピースをして嬉しそうだった。
「早速、チーム分けして明日の捜査手順を
説明するからメモをしっかり取るのです!」
夕飯なんてそっちのけでリビングに入りきらない
ほど不良メンバーズが多くて見たことない人まで
居てビックリしたのは言うまでもない。
「あんたたち、日和に迷惑かけたら許さないわよ!!」
「姐さん、俺らは本気っす!!」
「ね、姐さんってのやめなさいよ。」
サユが恥ずかしそうに俯いている。
「それにしても、日和ちゃんってすごいね。
これだけの不良束ねるのが一端の委員長だなんて
誰も思わないだろうしね。」
マコ君、別にそんな大それたこと出来ないから。
それに、軸を失うと不良メンバーズが暴走し兼ねないから
丁度良かったとも言える。
キョロキョロ視線を動かすと兄ちゃんと仲良く
談笑しながら夕飯を集る悪魔が2人。
「ナオ、スー君、君たちには立派な任務を与えよう。」
「ん?」
「しっかり、夕飯分働いて来てくれよ。」
「兄ちゃんは何すればいい!?」
ウキウキしながら兄ちゃんが聞いてくる。
「えっ、兄ちゃんは仕事あるでしょ?
しっかり働くことが兄ちゃんの勤めだと・・」
「ひーちゃん酷いよ!!兄ちゃんだけ除け者にした!!」
この人を除けば必ず上手く行くはずなんだ!

