Hurly-Burly 4【完】


作戦会議とは言ったがしかしあたしの知ってるのは

オレンジの髪をした甘い香りを漂わせている人で

身長は180cm前後ぐらいだったかな。

「それって、要するに千治君の特徴に似てるよね。」

兄ちゃんの言うとおりちぃー君に若干被ってる。

オレンジの髪色と身長辺りが似せているのかただ

偶然似てしまっているのか。

だが、しかしちぃー君が甘いもの好きだとしても

ちぃー君は柑橘系の香りをしているのだ!

犯人め、そこを勘違いしているとはちぃー君

検定不合格に値するぞ。

「でも、ちぃ君は柑橘系の匂いがするもの!

犯人ったら、大間違いね。」

「えっ、何でひーちゃん千治君の匂いなんて

知ってるんだい!!」

「そ、それにはいろいろあったのだよ・・・

歴史はまだまだ浅はかではあるがな。」

あたしが変態みたいじゃないか!!

ち、違うっ。

「ひーちゃんが言うんだから違うとしても、

それしか手がかりがないとなると少し難しくなるね。」

キッチンから作りたてのグラタンをテーブルに並べる。

ジョセフィーヌと師匠の器にご飯を入れると、

ジョセフィーヌが飛びついてきた。

「いたた・・・・」

この子は、喜びの表現力が優れているぞ。

全く、なんて可愛いヤツなんだ!!

よしよしと頭を撫でると美味しそうにご飯を

頬張って食事に専念しだしたジョセフィーヌ

を横目にリビングの扉がガチャリと開いた。

「あ、サユにマコ君、田中までどうしたんだ?」

「上條さんに話聞いたんだけど・・・」

田中がしゅんと落ち込んでる。

「あたしも一緒に居るべきだったわね。」

サユが心配そうにあたしを見つめる。

「大丈夫だ、みんなはあたしがどうにかして

無実を証明するから!」

もう悔やんでる暇はない。

ただ、あたしに出来ることなんてこれが精一杯で

信じてもらえる保証なんてないけどジッと待ってる

ことは出来そうにない。