※かなりのダメージを受けています。

その内、フォンフォンという音がした。

「いいか、お前はここに居なかったことにしろ。」

ちぃ君、何を仰るのよ!

「そ、そんな良くないよ!」

「今、聞いたことは俺が責任持って警察に伝えるから。」

「そんなことぐらいあたしが!」

「日和ちゃん、警察の事情聴取ってたまに酷い。

この現状をもう日和ちゃんには見せたくないから

俺たちに任せて戻っててくれない?」

「で、でも!」

「ナルとユウヤ、京が連れてってくれるよ。」

何故か、ナル君とユウヤと京君に視界が

見えないところを立たされて移動した。

「ど、どういうことなのさね?」

あたし、第一発見者がその場で詳しい情報を

提供せねばならないではないか。

「ヒヨリン、安心しろ。何もねぇよ。」

何だか、納得が出来ないまま引きづられた。

少しすると視界がやっとクリアになった。

目が見えない人たちの苦労が少しだけ

体験出来た瞬間だった。

ガヤガヤと人が集まってくる中、

ドンっと誰かにぶつかったと思ったら相沢ティーチャーで

とくに会話もなく目も合わさずに慌てて渡り廊下に吸い込

まれるように消えていった。

「本当に良いのかな?」

「へーきだ。とにかく、部屋に帰ろう?」

「う、うん、そういえば上條さんたちお待たせ

しているのではないか?」

むしろ、彼らは何のために訪問してきたのか

未だ不明である。

「それは気にしなくていい。」

京君、今は君が頼りです!

このメンツでは一番しっかりしていると言える

のが京様だけだと思うのよね。

だから、馨君選抜メンバーに京様を監督として

入れて下さったに違いないわ。

「か、監督!」

「・・・黙ってろ。」

ひぃっ、こんな時でもときめくような照れっぷり。

目を輝かせてナル君とユウヤの隣でうんざりしている

京君の後を追うのだった。