楽しんでしまっている(TwTlll)
※ガーンという効果音を付けながらお楽しみ下さい。
お手洗いに行って参りますと言いながらも
ケータイを持って走っている。
実に激しい体力を消耗しながら走っている。
途中何もないところで躓いて転んだとは言うまい。
墓場まで持っててやるわ。
とにかく、走って逃げ切るしかない!
えっ、見つかったのかって?
いやいや、不良メンバーズから逃げてるわけじゃない。
むしろ、もっと危機的なものに追われて・・息が上がってきた。
しかし、しつこいいい加減諦めてくれないかな。
「立花さんっ!!今日こそ、生徒会に入るのよ。」
「結構ですと意志を表明したはずです。」
「でもでもね、別に生徒会ってそんな仕事ないのよ。
ううん、帰宅部って言っても過言じゃないわ。」
「だったら、あたしでなくても出来るじゃないですか。」
な、何故今日のあたしはこんな追い詰められる状況に
ならなきゃいけないんだ!!
あたしにしばしの自由と休暇を下さいな。
「駄目なのよ。立花さんみたいな子じゃなきゃこの学校
壊滅的に不良に乗っ取られちゃうわ。」
「もうすでに乗っ取られていると気付いてくれ!」
毎度、会うたび生徒会勧誘してくる会長さん。
諦めてくれる日は来るのかと思いながらも、
あたしは頑なに拒んでいた。
だって、生徒会とか面倒なことはご免よ。
いつまでこんな生活をしてられるかも分からないのに・・
ただでさえ、不良の・・・親分なのかみんなは。
「でも、立花さんなら黒宮さんたちを止められるでしょ?
あなたはこの街にスーパーヒーローよ!!」
「えっ?」
スーパーヒーローって響きがちょっと胸躍る。
「だってそうじゃない。貴女が居るから彼らはしばらく
目立つような事件起こしてないじゃない?」
「そ、そ、そ、それは・・・!!」
「それに、貴女の言うことは聞くって先生たちも
貴女を神様のように拝めているってのはこの学校の
生徒なら誰もが知ってるわ。」
「そんなことがあってたまるか!」
う、嘘だ!
言うことなんてめっぽう聞いてくれないよ。
今日だって何故かあの部屋に閉じ込めようとしてたし!!
むしろ、あたしのことなんて虫ケラのようにしか・・・シクシク(ノω;)

