Hurly-Burly 4【完】


「おいっ、美男手錠持って来い。」

「えっ、ないっすよ。」

伊織君にサタンが君臨なさった。

背後にはブラックキングがげへへと笑っている。

「ひっ、面目ない。この子に罪はないのよ。」

美男、気付けこの鈍感!

もうあたしが折れるしかないのね。

このあたしが折れるなんて無様だ。

なんとしても機会を見つけて逃亡を図ろうではないか。

一時的に諦めてやるさね!

「分かった、ここに居れば良いのだな?」

「何だよ急にしおらしくなって・・・」

伊織君の手がするりと離れる。

「別に気が変わっただけよ。臨機応変に

対応できねば最新の美女にはなれんのだ!」

「まず、お前に美女はなれねぇだろ。」

慶詩の口はいつかどうにかしてやる!

「やっぱり、君は女神だ!!」

「ぎゃああ、触るな変態。」

バシっと平手打ちがナルシストに決まった。

吹き飛ばされたナルシストが床に這いつくばる。

「ヒヨリン、上條がひれ伏すってかなり

すごいことなんだけど・・・・」

「しまった、すまない、つい癖になってしまってる。

ダディが油断を見せるなというのが口癖で・・ごめんなさい。」

あたしとしたことがみんなのお友達を殴ってしまうとは

そういえばこの間もこんなくだりがあったような気も・・。

「ああ、いいんだ。ところで、日和ちゃんゲーム強いんだよね?」

ナルシストが髪型のセットを鏡を出して直している。

「一応、何でも出来るが。」

「じゃあ、レッツトゥギャザーしよう。」

ここで、レッツトゥギャザー出すか。

まぁ、一応冒頭に戻ったわけだがこれでいいのかあたし!

「あの、あたし自分で言うのも何ですが強いですよ!」

「上條さん、マジでヒヨリンっパネっす。」

何だそのバネとやらは!?

「ま、まさかのトランポリン勝負とはお主やりおるな!」

ッチ!!

あたしも騙されたもんだわ。だがしかし、勝てると思ったら

大間違いなんだぞ。

いつの間にかよっちゃんもももっちも不良メンバーズも田中

も混じってゲーム対戦を楽しんでしまった。