Hurly-Burly 4【完】


伊織君に手を拘束されたままちぃ君を真っ直ぐ見つめる。

「じゃあ、あたしも聞かせてもらう。

何故今日は頑なに帰してもらえんのだ?」

「質問の答えになってねー。」

「ずっとあたしが聞いてることを無視しているのはそっちじゃない。

いい加減にしなさい!あたしはオモチャでも人形でもないの。

自分のしたいように生きて何が悪いの?こんなのご免よ。」

放せと伊織君を投げ飛ばしてやるつもりだったのを

伊織君に押さえ込まれた。

「やれるもんならやってみろ。俺には禁句言葉だろ~」

「ふ、ふざけるな!レディーの体に傷がついたら

どうしてくれるのよ!!」

「そん時はそん時で貰ってやるよ。」

「なっ何を言うか!」

もう貴様では話にならんのだ!

「ただいま、日和ケン○ッキー買って・・・」

やっと、サユが帰ってきた!

「あんた、どんだけ暴れたのよ。」

悲惨な部屋の状況は誰が見てもどうしたこれと

言わんばかりの散乱具合だった。

「だって、帰してくれない理由を言ってくれないんだよ。」

「何、それあたし聞いてない!」

「サユリちゃんいいところに。」

「日和の食べ物買いに行っといで~って

言ったのは嘘だったのマコ!」

「えっ、嘘じゃないよ。サユ、しばらく

日和ちゃんと一緒に」

「冗談じゃないわ、マコまで共犯だったなんて

誑かしたの誰よ言わなきゃそこを死刑台にしてやるわよ。」

ひぃっ!!そこまで望んでなかった。

「サユ、ちょっとこっち来て。」

「えっ、マコ何するのよ!」

グイグイマコ君にヘッドハンティングされてったサユを

遠目に見て、そろそろ今後の人生に不安が見えてきた。

「ヒヨリン、ほらサユリンが買ってきたフライド

チキンあるし・・・」

「ユウヤ、何隠してんの?」

あんたが一番顔に出るって分かってんだ。

「コラコラ、俺が相手になるって言ってんだろ~」

「こいつでも相手にしてればいいんだ!」

伊織君にさっきもらったばかりのサボテンマッスル

を突きつけてやった。