Hurly-Burly 4【完】


だって、いつも意味が分からない。

「それに今日は図書館に返したい本があるし、

スーパーはなまるで牛乳が123円でお得なのよ!

えっと、えっとそれから修平君と約束してる日なのに・・」

早く帰らせてくれたまえ。

いつも修平君と行く古書店でレア情報をゲットしたから

2人で行こうと決めていたのにこれでは約束放棄。

「あたしに約束を破る女になれと言うのか!!」

「日和ちゃん、気にせず行っていいと思うよ!」

ほら、何故か分からんがこのナルシストはOKを

出してくれている。

「駄目だ、馬鹿てめぇは黙ってろハゲ。」

「ハゲだと馬鹿とは誰のことだ!」

ひ、ひっでぇー言い方だわ。

そして、ナルシスト自分だと認めないんだ・・・。

「じゃあ、説明をしろ。あたしが納得出来るような

説明をしてみせろ。」

そうじゃなきゃ、意地でも帰ってやるわ。

「理由はねぇ。ただ、今日は勝手に出回るな。」

「嫌だい!!何故、行動を制限されなければならない?

理由がないなら尚更そんなの断る!修平君が待っているのだ。」

クールな修平君とのお出かけをどれほどあたしが楽しみに

していたか分かるわけない。

「ごめんね、日和ちゃん行かせたいのは山々なんだけど

どうしても今日はいいよって言ってあげられなくて・・・」

「俺はいつだってヒヨリンの味方なんだけどな。

今日はどうしても駄目なんだごめんな。」

馨君もナル君までもが駄目って言うの?

「じゃあ、自力で脱走を試みるのみ!」

横でももっちとよっちゃんがあたしを抑えているのを、

2人の脇腹にチョップを炸裂させてごめんよと言いながら

2人を投げ飛ばした。

「す、すまない、今度会った時はあたしを殴ってくれ!」

2人の冴えない友人が居たと語り継ぎますよ。

だから、どうか成仏なされ。

「俺、死んでねぇー」

「ヒヨリン、マジで怖いもの知らず・・・・」

2人のボソッとした声は届かなかった。

何故なら、もっくんにひょいっと担がれてしまったのだ。

な、なんと最終兵器ここに現る!

現代のどんな技術を屈してもこの癒し系もっくんを

超えられる壁は現れないだろう。