化粧するべきなのかなとか髪はどうしようと
思ってたら、部屋がノックされた。
「はい?」
「お嬢様、失礼します。」
女の人の声がすると思ったら3人ぐらい見知った
顔の人が入ってきた。
たまに部屋掃除に来てくれる人だ!
おばちゃんは今日来てないみたいだけど、
30代ぐらいの女の人が3人入ってきて道具を
並べるといきなり座らされて髪を弄られて
顔を弄られて為す術もなくされるがままだった。
「お嬢様、とっても素敵ですよ。」
「あの、お嬢様じゃなくていいです。
そういうの慣れなくて、立花日和と申します。
呼び捨てでも構いませんから!!」
「えっ、そんな失礼ですよ。
せめて、日和様と・・日和ちゃんっていうのは
烏滸がましいでしょうか?」
「いいえ、そっちの方が断然いいです!」
「ふふっ、日和ちゃん髪と化粧させて頂きましたが、
お気に召しましたでしょうか?」
「はいっ!とても素敵だと思います。
いつもお掃除のお手伝いして下さるのに
こんな時にも来てくれるんですね?」
3人ともとっても良い人で良かった。
母さんの知り合いだっていうから増々
母さんが謎になってきた。
一体、家の母さんの人脈どうなってんだ?
用意が出来てリビングに行くと大和さんが
今やビジネスの友というべきなのかパッドを
持って仕事をしていた。
あれが、最新技術と思いながらリビングに足を
入れるとサッとパッドが仕舞われた。
「さすが、日和様。とてもお似合いですよ。
未依様が買い付けた服がピッタリで良かったですね。」
な、何だ~!
大和さんじゃなくて母さんが選んだ服か。
それなら、納得がいくよ。
赤いスカートとか派手だなと思ってたんだよ。
でも、さすが母さんが選んだだけある。
センスがいいと思う。

