眼鏡をクイッとあげる仕草はドキドキしてしまうほど
カッコイイ上に大人っぽい。
いや、大人なんだけど大人だって意識させられる。
「表情はいつも変わらないのにお茶目なところが
可愛いですよ。」
なっ、大和さん変なこと言わないでよ!
「大和さん、からかってますか?」
「いいえ、とんでもありません。」
う、嘘だね!絶対に少しはからかいある小娘だって
思ってたに違いないよね。
く、くぅー、やられた感が・・・。
「ポーカーフェイスな貴女の表情を崩せるとは
少しも思いませんでした。」
えっ!?ほっぺたを両手で覆う。
「へ、変な顔してます?」
「いいえ、とても可愛いですよ。」
褒め上手というかこれは社交辞令なのか?
最近のあたしは変だ。
表情崩さないからポーカーフェイスだって
言われ続けて慣れてたのに崩れてばっかりだ。
こんなことじゃ、隙ばっかりで良くない。
「褒めても何も出しませんよ。」
「冗談で言ってるとお思いですか?」
一枚上っていうか大和さん強敵だ。
大和さんの弱点を研究したいところだ。
「大和さん、兄ちゃんに感化された!?」
た、大変だ!兄ちゃん病発生したよ。
素敵大和さんが兄ちゃんウイルス貰って
しまって壊れてるよ!い、医者に連れてかないと。
「透真様のことを仰ってますか?」
「それとも、仕事のし過ぎで可笑しく・・」
「心配しなくてもそのようなことはありませんよ。」
にこやかに笑う笑みが優しくて温かい。
「えへへっ、それならいいんだけど無理しないでね。」
大和さんがぶっ倒れてもあたしが担いで病院運ぶから
安心してね!一応、体力は十分ある方だから。
綺麗で大きな手があたしの頭を優しく撫でる。
「貴女に心配をかけないようにしないとですね。」
大和さんは頑張り過ぎなんだよ。
心配ぐらいさせろってんだい!

