ゼラニウムを見つめるちぃ君は様になる。
何でこう美形に生まれて来れたのだろうか?
「この花は何の意味がある?」
「意味って花言葉ですかね?」
ちぃ君がキョトンとしながら頷いた。
「はて?」
何だったかな?
黄色のゼラニウムを見つめるちぃ君に
あたしは考えを必死に巡らせた。
な、なんてことだー!!
あたしとしたことがそれぐらい答えられなきゃ、
天才枠が外されるっ!!
「知らねえのか?」
「いや、頭の片隅に仕舞ったようだ!」
み、認めてはいけないぞ。
「・・・・・・( ,,-` 。´-)」
いいよって顔しないでよ。
後少しで出てきそうなんだよ!
「ハッ!!確か、真の友情とかあったような気がするよ!」
「真の友情?」
「ゼラニウムって花は欧米では“魔よけ”“厄よけ”効果
があるとされ、窓辺に置く花の定番なのよさ。
愛情を表すものが多いことから、恋人や配偶者
に対するプレゼントに最適なのですよ。」
「ふーん」
「待てよ、そんな花言葉あったかしら?」
思い出せないぞよ。
確かに、どこかで読んだはずなの。
「と、ともかく、ロマンのある花だ!」
「・・・・やる。」」
いや、花壇からブチって取ったらダメでしょ!
花壇を手入れしてる人が見たら悲しむよ。
何やってんだって言われちゃうでしょ。
「か、勝手に取ってしまっては駄目よ。
こ、こ、今回だけは多めに目をつぶってあげてもいいけどな!」
「もらうんじゃねえか。」
「だ、だって、ちぃ君がお花くれたから!」
「・・・・・・マジで勘弁してくれ」
このゼラニウムは帰って押し花にして本の栞として
大事な宝物へと殿堂入りを果たすのよ!

