Hurly-Burly 4【完】


その瞬間、グーンと伸びたちぃ君の手に驚いた。

男の人の腕だと思っているのも束の間のこと、

ポンっと置かれた手があたしの頭を撫でくり回された。

「お前、可愛いこと言うなよ。」

「ゆゆゆ、言ってない!」

「連れて帰りたくなるだろうが。」

その発言には待ったを掛けてもいいだろうか?

「ちぃ君、猫さん誘拐したら駄目だよ?」

猫さんには首輪があって鈴と鈴がなったと

思ったらしなやかにちぃ君のお腹から飛び降りて

花壇の向こうに姿を消した。

「・・・(´・ェ・`)ノ」

猫さんとサヨナラしたんだな。

うん、寂しくなったとは思うよ。

シュンとするちぃ君に何て声をかけるべきだろうか

と考えていると自然と手がちぃ君の髪を撫でていた。

「また、ちぃ君に会いに来てくれるよ!」

笑った顔また見れないかなと思ってた。

暗い夜でも分かるほど弾ける笑みを浮かべる

ちぃ君にドキドキと心臓が暴れだしそうになった。

「ちぃ君は笑った方がいいよ。」

「ん?」

「あたしはちぃ君が笑うの好きだよ!」

「・・・・・・・好きか?」

真顔に戻ったちぃ君に頷いた。

「みんなもきっと好きだと思うよ。」

星空煌く夜空を見上げると星屑が今にも

零れおちそうだった。

パッとちぃ君の髪から手を離そうとしたら

ギュッと掴まれてほっ?となった。

「どうかなされましたかね?」

「お前の手小さかったなと思って。」

「嫌だったら嫌ってちゃんと言ってね?」

気付かない内に不快な思いさせてないよね?

「もう少し撫でてくれないか?」

今日のちぃ君は最初から少し変だった。

「いいよ、特別出血大サービスです!」

むふふっと笑ってるとちぃ君に頬を

引き伸ばされて笑われた。