いくら、そう見えても計り知れないショックで
立ち直れないではないか。
「ふふっ、ふふふふふ。」
「その微笑み不気味だからやめろ。」
「・・・・・ズーン」
ちぃ君の言葉には威力があります。
だけどね、本当のこと言うとね嬉しかった。
「あのね、ちぃ君。嬉しいよ、心配してくれて
本当にありがとう。あたし、絶対に忘れないよ。」
胸が擽ったくなる様な温かい言葉。
ちぃ君は自分が思ってるほど怖い人じゃない。
噂とかに敏感になってる部分はあるけど、
そんなこと気にしないでいいと思う。
まぁ、大概マイペースだから気にしてないだろうけど、
時偶、酷く怯えるところがあるからそういうところ
心配だけどちぃ君は1人じゃないもんね。
本当はすごく甘党で昼寝好きで話を聞かないし、
天然でマイペースで顔とかありえないほど美形な癖に
優しすぎるんだよ。
「あんまりそういうこと言うなよ。照れるだろ。」
ちぃ君が照れてる!?
か、可愛いことするなよ。
顔が美形でそんなことされた日には卒倒者続質で
地球の滅亡危機だよ。
「ちぃ君、あたしの座を狙ってるのか!?
可愛いからって調子乗るでないよ。」
「だから、どっからそうなる?」
あ、危うい、絶対にちぃ君ヒロインの座狙ってる。
この物語の主人公はあたしなんだからな!!
絶対に譲らないわ。
「だって、ちぃ君あたしより可愛いもん。」
「連れて帰んぞ?」
ひっ、突然色気出すな。
照れたりするちぃ君が悪いんだ。
拗ねるで可愛いと思ってしまったからしょうがないだろ。
ナル君には劣るけどな!!
肩から顔を上げるとちぃ君と目が合った。
うっ、何て目力だ!!
あたしも目力あるはずなんだけどな。
クワっと目を見開いて勝負に出た。

