Hurly-Burly 4【完】


この態勢を分かってるんだろうか!?

「どれだけ心配したと思ってんだ。」

「うっ」

そんなあたしに心配なんてしなくていいのに。

「ただでさえ、お前危なっかしいのに、

急に居なくなったら心配するのは当然だろ?」

「危なかっしいとは何だ!」

危なっかしくないもん。

心配するのが当然って何よそれ。

そんなの大切にする子に言うもんだよ。

あたしなんかに言ったら勿体無いよ。

「安眠してぇーな。」

そら見たことか!

絶対に可笑しいと思ってたんだ。

ムッ!何を言うんだ。

鼻水を垂らさないようにとギリギリのラインで鼻を啜ってる

あたしの苦労が分からん君にはな!!

「だから、あんまり心配させんなって言ったんだろうが。」

そんなの頼んでないよとは言えなかった。

言ってること滅茶苦茶なのに何でそんな真っ直ぐなの?

あたしなんて呑気に山盛りポテト食べてお喋りしてた

だけなのに、全然分かってなかった。

お昼寝が日課のちぃ君が眠れない日どんなにあたしを

心配して居たかなんて知る由もなかった。

「す、すまぬ。」

無神経過ぎたかな。

「言ったろ、次心配させたら離さねぇって。」

甘く囁く声に腰が抜けると思った。

すでに腰を下ろしてて助かった。

そんなの覚えてないよ。

だって、本気でそんなことすると思ってない。

ただの冗談話だとしか思ってなかった。

迂闊だった、あの時は何とか阻止してやるとか

言ったのに手も足も出ない。

それまでの抵抗する気さえ失せた。

きっと、刑事ドラマで犯人が最後に涙ながら

捕まる時の抵抗もせず両手を差し出す瞬間って

心から反省してるからなんだろうか。

あたしは一生懸命だった。