今まで、何の障害もなく悠々と成長してきた。
こんなに困る・・違う。
理解がし難い問題に直面するとはやはり人生
何があるか分かったもんじゃない。
『ヒヨリン、やっぱり困ってるよな?
ごめんな、だけどヒヨリンが今日言ってくれた
言葉すげぇ嬉しかったんだ。
だから、もっと好きになった。』
ナル君、君と言うヤツは!!
「あた、あたしはただ本心を」
言っただけなのよさ。
『本心で言ってくれたことが何よりなんだ。
俺たちみたいなのと友達で居てくれるだけで
すごい奇跡みたいなことなのに俺欲張りなのかな?』
「そ、そんなこ」
『ヒヨリンが味方で居てくれるなら俺もヒヨリン
の味方だからな!』
「えっ」
ナル君の声が胸に響いた。
『だから、ヒヨリンはもう少し頼ってくれてもいいかんな。』
そんな甘やかすようなこと言っちゃ駄目だ。
あたし、頼りたくなってしまうではないか。
そんな優しく言われたら意地張れなくなる。
「ナル君はとっても優しい子です!
あたしはとても嬉しく思ってます。
きっと、ナル君がこんなに優しい子に育った
のはお母様のおかげなのでしょうね!!」
七夕の日のナル君の願い事といい。
何でこんなに優しい子なんだろうって思ってた。
『そんなことねぇよ。俺、先越されたくねぇって
必死なんだ。ヒヨリンに一番先に頼って欲しいって
頑張ってんだ!』
「はい、頑張ってみますね!!」
『えっ、頑張んなって!!』
「いやいや、頑張ってみますよ。」
きっと、ナル君今弾けんばかりの笑顔だ。
鼻血もんの笑顔で電話してるに違いない。
もうなんて恐ろしい子なんだ。
あたしを出血多量死させたいんだな。
胸きゅんで心が温かくなる。
ナル君の癒し効果半端ない!!
一気に疲れが吹き飛んじゃったよ。

