「や、や、病んでしまっては困ります!」
可愛いナル君が病んだら可哀想だ。
『じゃあ、ヒヨリン俺のこと好きになって?』
「うっ・・・・」
ノックアウト寸前だ!!
こ、この子、電話口で恐ろしいことを・・・。
鼻血噴出してティッシュを血眼になって探す。
『き、危険であります!』
鼻将軍が鼻血洪水警報出してるよ。
床に鼻血の洪水になったら兄ちゃん驚いて
失神しちゃうよね。
むしろ、あたしの全血液抜かれて干からびてしまうよね。
リンリンと警報のように鳴り響く。
「鼻将軍、お待ちを!!」
只今、ティッシュを鼻に突っ込みますからね。
どんなに鼻血を出しても貧血で倒れたことない。
血の気が多いのかもしれない!
※普段からほうれん草などの鉄分を大量に
摂取しているからだと思われます。
『鼻将軍?』
ハッ、ナル君にまで聞こえてしまった疑惑!?
し、しまったわ。
『ヒヨリン、困ってる?』
鼻血止める活動に出ている間際ナル君の
小さな声が耳に届いた。
「・・いえ、・・」
鼻血、今日何回出したかな。
よく、血が足りていると言うべきか。
と、止まらないよ。
『困ってるなら困ってるって言って?
俺、そんなにヒヨリン困らせたくない。
好きだからいつだって待ってられる。
ゆっくりでいいから俺のこと好きになって?』
な、ナル君がなんてことを!!
「こ、困ってはいないです。」
困るわけがないよ。
あたしのことをそんなに真っ直ぐ好きだって
言ってくれるナル君のことを生半可な気持ちで
答えていいわけがない。
ナル君のことは好きなんだけどな。
それが友達だからって気持ちの方が大きい。
ナル君と同じ好きなのか分からない。
人生最大の難問に差し掛かりました。

