だが、しかしいいのか!?
稜さんは極道の親分なのにそんな可愛くて良いのか!!
やっぱり親分に全然見えないのですが。
しばらくするとファミレスにさっきの運転手の人が、
「頭、迎えに上がりました。」
「おう、悪かったな。」
「いえ、お。若もご一緒だったとは。」
ペコリと頭を下げた。
うむむ!!今、若って言ったよね。
「馨君!!馨君!!今、・・あわわっ。」
そうか、稜さんの息子のちぃーさんって。
「日和ちゃん、パニックになってる?」
「うむっ!ち、ち、ちぃ君ってもしや・・」
「黒宮組5代目になる若頭だよ。」
「こ、これは夢かね。人生劇場かね。」
「現実に戻って来て日和ちゃん。」
「か、カッコイイじゃないか!!」
キラーンっと目を輝かせて馨君を見た。
「そうだよね。何か、怖そうだ・・えっ!?」
「わ、若ってあたしも呼ぶべきかね!!」
「今までどおりの呼び方で呼んであげて。」
「分かった、ちぃー君ってこれからも呼ぶよ!!」
「それから、日和ちゃん興奮しすぎ。鼻息が・・・」
あたしはどうやらとんでもない人達と友達になって
しまったらしいです。
「ッチ」
ちぃ君、舌打ちした!!
稜さんが勝ったのか不満そうに睨んでるちぃ君(-`ω´-)
「千治、少し顔貸せ。」
「ヤダ。」
稜さんが眉間にシワを寄せる。
「駄々こねるな。ささっと行くぞ。」
「行かねぇ。」
「おいっ、葛木コイツ縛ってでも連れて来い。」
全然茶目っ気なかった。
稜さんを可愛いだなんて言ったのは誰だいっ!!
あ、あたしか・・・・。
「馨、何とかしろ。」
稜さんが駄々こねちぃ君に困惑している。
ちぃ君、一回駄々こねると絶対に曲げない。
どうした、チミと言いたくなるぐらい意志を
曲げないからこっちが折れなきゃならなくなる。
この手を一回使われてあたしは相当困った。

