「だって、慶詩。ちぃ君のお父上様だよ。
きっと、宇宙語喋るんだ。」
「お前な、稜さんに失礼なこと言うんじゃねぇ。」
慶詩、睨むんじゃないよ!!
「ヒヨリン、稜さん日本語喋れるぞ。」
ナル君、そうなのね!
「日和ちゃん、とりあえず無事で良かったけど・・・」
「馨君、無事で良かったってど、どうしたんだ!!
誰かに攫われたのかね!!馨君を攫うだなんて
人攫いめあたしが懲らしめてきてあげるっ!!」
「だから、日和ちゃん・・・」
「お前が攫われたんじゃねぇかって血眼に
なって探してたんじゃねぇ~の。全く、人騒がせ
なじゃじゃ馬姫だな。」
「NO!!NO!!姫じゃないよ!!
あたしは勇敢なる戦士だ。」
ハッ、よっちゃんを置き去りにしてきちゃったんだ。
通りで何か忘れてるな可笑しいなと思ったらそういうことか。
「ところで、稜さん。どうして、日和ちゃんと2人で?」
「話してみたら芯のしっかりしたお嬢さんじゃないかと
思ってたらまた話してみたくなって通りがけの道で見かけて
声かけるつもりが攫っちまって悪かったな。」
「そういうことだったらいいんです。日和ちゃんも
楽しそうだったみたいだし気にしてません。」
「馨、そうは見えねぇよ。お前もいやお前ら
相当焦ってたんだろ?」
「さぁ、どうでしょうね。」
「馨君、心配してくれたんだね。ふへっ、ありがとう。」
いつだって大人の対応な馨君がダンディーじゃなくて
稜さんだっけの前では少しだけ表情が崩れている。
「ほら、あの子は素直だ。お前らが傍に置いて
置きたくなるのも無理はねぇ。せめて、紹介ぐれー
してくれても良かったんじゃないの?」
「千治が嫌がってたんですよ。」
「そうか、まぁたまには家にも顔出しに来い。
お前ら来ないと寂しがるからな。
今度来る時は日和ちゃん連れて来てくれよ。」
「稜さんも何だかんだで日和ちゃん気に入ってますね。」
馨君と稜さんは何を話しているのかしら?
き、気になるが大人同士の対談をしている
みたいで話しかけられない。

