「あんまりひーちゃんを危険な目に遭わすなよ。
俺は安全だと思ったから追いかけてねぇのよ。
その意味よーく考えてみろよ。ウチの姫はどうも
何かしら仕出かすもんで困っちまうなー。」
「・・・アイツか。」
「それと、俺はお前を信用してるよ。
じゃなきゃ、ひーちゃんをわざわざ頼んだり
なんかするかよ。ひーちゃんは俺の大事な子なんだからな。」
「美男、今すぐ馨に連絡しろ。」
「そんじゃ、俺は行くよ。精々頑張れよー。」
相沢が手を上げてそのまま背を向けて立ち去るのを
横目にももっちからの連絡を終えてすぐに馨さんに
連絡を取った時には千治さんはすでにその場に居なかった。
「お前だってひーちゃんが可愛いと思ってるだろ?」
「隙あらば甘やかしてやりてぇーよ。」
去り際の2人の会話は聞こえなかった。

