――――――――・・・・・・ 「俺の職業は極道の組長だ。君が思ってるほど 良い人なんかではないんだよ。」 放った言葉は堂々と低く甘美な声はテノールボイスで、 周りを魅了してしまっただろう。 だけど、あたしだけしか聞いてなかった。 周りは全てをシャットダウンしてしまったかのようで、 切り離された世界に戻りたくとも戻れないような 緊迫した空気感に押しつぶされてしまいそうだった。