ち、近いよ!
驚きMAX通り越したよ!
頭が一旦クールダウンしたよ。
ナル君、見事な消火活動だったよ。
「それだけ以外に何かあるかな。」
「ヒヨリン、今日の朝からボーっとしてなかった?」
「昨日の夜、対戦してたからね。」
兄ちゃんと師匠のペア強いんだよ。
ダーリンとあたしで抵抗してもあっさり負けて
しまうんだからイラッとして昨日は何度も挑んだ。
「ヒヨリン、お兄さんと仲いいんだな?」
ユウヤがポツリと言うから頷いた。
「だって、煩いんだもん。構ってちゃんとか
意味分からないこと言ったかと思えば、そういえば
この1週間ウザさがレベルアップしたような・・・」
これは何かの戦略なのか!?
あたしに大砲でも打って出ようってそんな企みが・・
あるに違いない。
「急いで向かい打つ手を考えないと砲撃されるわ!」
「いや、お前の頭がすでに砲撃された後だろ。」
「つうか、もうヤバイ領域達したじゃねぇの。」
慶詩と伊織君もレベルアップしてる気がする。
「ひよこ、疲れてる?」
きょ、京様に心配された。
「そんなことはないよ。」
最近、少し寝不足だったせいかな。
寝る前に多少知識を入れなきゃいけないと経済新聞
を読むのが日課になりつつあるわ。
「後、昨日見た夢が悪夢だったことに疲れが
出ているのかもしれない・・・」
とんでもない夢で恐ろしかったな。
「どんな夢だったの?」
ナル君が首を傾げてあたしを見つめる。
うっ、可愛いな。
あたしのマスコットぬいぐるみになってくれないかな。
そうすれば、怖い夢も見なくなりそうだな。
「うん、えっとね、人に追われる夢だ。
それがいつの間にか巨大メカとの戦いに変わって、
はたまた気づいたら・・・」
家が消えている夢だった。
最後は言葉に出せなくて口籠る。

